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またもこんな情報提供をしなければなりません。悲しいです。

同じ被害を防ぐためにも、情報共有させていただきます。

先日、32歳のサラリーマンをやっているAさんと電話していて、ふと資産運用の話になりました。最近はNISAが始まったこともあり、若い世代も皆資産運用に興味を持ち始めたころです。

その中で、最近投資の誘いを受けて始めたものがあるとのことでした。Aさんの話を聞くと、下記のように話していました。

「年率12%を保証してくれる運用、元本を預けると毎月配当が受け取れる。」

「親友であるBさんの彼氏Cさんが紹介してくれた。Cさんのことは知らないが、Bさんとは親友で、私を騙すわけがない。」

「そんなに大金じゃない。仮に詐欺だったとしても勉強代と考える。」

はい。

詐欺です。被害者はほぼ全員このような思考になります。

元本が戻ってくるなら今すぐ解約してほしいとお願いしましたが、「考えてみる」とのことでした。ちなみにAさんは500万円入金したとこと。32歳には結構大金だと思うのですが。。。

このケース、おそらく今月末からしばらく毎月5万円が入金され、2年後くらいに配当が止まり、運用会社と連絡が取れなくなります。500万円入金していて、2年間で合計120万円の配当だけ受け取って元本を失う。結果、360万円のマイナス。追加で入金しなければだいたいこんな感じです。

世界中、特に日本で半永久的に行われているこの詐欺、「ポンジスキーム」と言います。YouTubeで調べたらたくさん出てきますので、興味ある方は検索ください。

今回は、私が何をもって詐欺商品と判断しているか。主にこの2点です。他にもありますが、基本的にこの2点の確認で大丈夫です。

  1. “断定的表現”を確認する
    “断定的表現”とは、“保証”とか、“絶対”とかです。免許のある金融商品販売業者は“断定的表現”を使いません。使っている販売業者がいたら通報しましょう。
    なお、私は職業病になってしまい、私生活でも「絶対○○」とか言えなくなりました。。。
  2. 各種免許を確認する
    金融商品販売免許を持った金融機関に所属する担当者がいて初めて、その国の金融商品監督機関の許可を受けた商品を販売することができます。商品、販売担当者、販売金融機関、それぞれに免許が必要です。
    例えば私でしたら、香港の金融商品取引法(SFO)の下で免許を持っている弊社(CE No.: BKJ***)に所属している、香港の証券取引委員会(SFC)の金融商品販売免許を取得した私(CE No.: BRN***)が、SFCに認可されている投資信託や債券を販売しているのです。正規の金融商品は基本的にISINなどの国際識別コードが付与されています。
    詐欺商品は各種免許を持っていません。もしくは、実在する金融機関等に成りすますケースもありますが、資料や契約書類が稚拙です。数枚書けば口座開設と契約が完了するなんてことはありません。

それでもわからなければ、私に聞いてください。

そして話を戻して、、、

Aさんが言っていたことについて私見をコメントさせて下さい。

「年率12%を保証してくれる運用、元本を預けると毎月配当が受け取れる。」

世の中にそんな保証してくれるようなものありません。そして絶対儲かるならあなたの所へ話は回ってきません。

「親友であるBさんの彼氏Cさんが紹介してくれた。Cさんのことは知らないが、Bさんは親友で、私を騙すわけがない。」

               Bさんはまだ詐欺だと気づいておらず、良い商品だと思っている可能性があります。その彼氏Cさんも然り。

               本当にいい商品だと思っているから、悪意がない紹介だからこそ、強い力で拡散します。お笑い芸人TKOの木本のケースと同じです。

「そんなに大金じゃない。仮に詐欺だったとしても勉強代と考える。」

               ここ本当に大事。皆そう言うんです。みんなです。全員です。何ですか勉強代って。

皆の勉強代が集まって詐欺師が大金を得ます。そして詐欺師は姿かたち名称を変え次の詐欺を働き、新たな被害者が生まれます。

               あなたの勉強代は詐欺師の活動資金となっていることに気づいてください。あなたの勉強代は新たな被害者を生んでいることに気づいてください。

繰り返しますが、新NISAがスタートして、運用に興味を持つ人たちが増えていることが確認されています。相場も堅調で、話題性も高い。

一方で詐欺案件・被害も増えていくことが予想されます。こういうタイミングだからこそ。詐欺は身近に潜んでいることを心に留めておいてください。

投資は自己責任。でも行動を起こす前に、この内容を思い出していただければ幸いです。

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