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いつもお世話になっております。

4月以降忙しくてしばらくお休みしていましたが、少し落ち着いたので再開します!

本日は、話題となっている中国恒大(Evergrande)についての私見を述べます。あくまで私見ですのでご参考まで。。。

中国恒大のデフォルト懸念については1年以上前から市場では噂となっており、今になって出てきた話ではありません。直近では利払い負担の大きさが懸念されてきたということで話題となっています。

今週、中国政府による支援案なども出てきており(確定ではないですが)、ひとまず安心感からマーケットも比較的落ち着いています。中国政府による支援が受けられないとなるとまさにリーマンショックと同じような構図となりますが、リーマンショックとは2点大きく異なる点があります。金融機関の自己資本の厚さと、欧米への影響度です。

デフォルトの際には株式市場・債券市場ともに大きな影響が出ますし、一時的な暴落も危惧されると思います。ただし、リーマンショックの時のような金融機関の連鎖的なデフォルトからの金融危機にはつながりにくい体制となっています。リーマンショック以降、国際的な営業活動をする金融機関はバーゼル規制という厳しい自己資本規制を順守する必要があり、連鎖的倒産を起こさぬよう自己資本の積み増しを強いられてきました。リーマンショックの二の舞を起こさないようにです。

また、今週の米国FOMCでパウエル議長は「中国の問題が米国に与える影響は、現時点で大きくない」という旨の声明を出しています。中国からすると、自国だけが痛み米国含む諸外国は大きな痛手とならない今回の問題は、何らかの対応策を練ってくることが想定されます。むしろ市場の関心は中国恒大よりもテーパリングになっているようです。

注視しないといけないのは、第二の中国恒大の出現、その規模です。中国恒大ほど話題となっている企業はいまのところありませんが、中国不動産企業や中国の地方銀行の動向には注意が必要です。

なお、リーマンショック級の大暴落が起きた際にはむしろ株買いかと考えます。現在でも市場は金余り、MMFは史上最大の残高となっています。日本株等、回復に時間のかかる市場もありましたが、米国中心の国際分散投資であれば、おおむね1年以内に株価回復しているケースが多いです。もし大きく下がれば、需給良し、割高感解消となり運用の好機となると思いますが、今回のニュースでも限定的な値下がりに留まるようであれば、今後買いのいい場面はなかなか来ないかもしれませんね。

≪私見まとめ≫

中国恒大の問題については中国政府による何らかの支援がでるのでは。

中国恒大がデフォルトを起こしたとして、リーマンショックのような暴落にはなりづらい環境になっている。

世の中の金余りは続いており、下がったら買いだが、大きくは下がりにくそう。

ご意見・ご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。

よろしくお願いいたします。

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2 Responses

  1. NWB以来お世話になっております。本件、考えをまとめてご紹介下さりありがとうございました。基本、長期投資とはいえ、懸念していた案件ですので、大変参考になりました。

    • コメントありがとうございます。中国政府の動きに注目ですね。

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