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本年最終日となりました。今年も一年間大変お世話になりありがとうございました。

2024年は金融政策と日米の選挙の動向に影響される1年となりました。年初からFRBによる利下げ観測の後退をうけて米国長期金利が上昇。夏にはインフレの落ち着きを確認しながらFRBの利下げが現実味を帯びつつあり実勢金利も徐々に低下、9月には実際に利下げを開始しました。しかしその後の利下げへの姿勢が消極的という見方から実勢金利への影響は限定的となり、結果的には金利はこの1年で上昇しました。金融政策以外の要因として米大統領選にてトランプ氏が勝利し、トランプ大統領が誕生するとなれば財務悪化懸念から悪い金利上昇につながるという思惑が働き、10月以降の実勢金利上昇に拍車をかけた展開です。

 

長期金利の変動で、為替にも影響がありました。先述のとおり年初から利下げ観測の後退を受け、為替はドル高円安で反応。7月に為替介入が実施されるまではまっすぐ進みました。介入後は大統領選をにらんだ展開となり、トランプ氏勝利による米財政悪化懸念から為替はドル高円安となり、年末を迎えました。

 

株式市場はおおむね堅調に推移した1年となりました。特に米国株式市場史上最高値を連日更新するなど、好調を維持。年末にNYダウは10日続落を記録したものの上昇トレンドを大きく崩すには至らず、今後も値上がりが期待できます。

 

対して日経平均は諸外国の株式市場に比べてあまり上がらず横ばいでの展開が続きました。年初に日本は名目GDPでドイツに抜かれるなど、成長力に陰りが見え隠れ。

これを踏まえて来年の見通しについて。

米国株式市場は引き続き好材料が多いかと思います。トランプ大統領の就任がプラス材料になることのみならず足元の米国企業業績も堅調と見られ、株価は上昇が期待できそう。株式相場の上昇は過熱のサインを伴う上昇と思われますが、過剰流動性の環境が維持されており、下がったら買われる展開になるかと思います。ただし業績相場味が濃くなっていくと思われるので、すべての銘柄が上がるというより銘柄選定がされていくイメージです。

金融政策についてはこれまで想定していた見通しを変更しなければならないかと思っています。FRBは引き続き金利を下げると言ってはいますが、インフレ再燃懸念で金利上昇(特に実勢金利について。政策金利は横ばいか下げると思います)の可能性がある。ここはポートフォリオ形成の注意点となり、各エクスポージャーの想定期間次第ではリバランスを検討する必要があります。気になる点は順次個別にご連絡させていただく予定です。

為替はこのままだとドル高円安に進む可能性があります。FRBの意向とは裏腹に実勢金利は上昇圧力があり、これはドル高要因。日銀が利上げを進めると円高に繋がりやすいですが、日銀ができることには限りがあるため、相場のトレンド転換まで行けるか不明。急激なドル高円安には為替介入をしてくる可能性があるものの、効果は限定的かな。介入ラインは徐々に上がってきている現状。ただしトランプ大統領はドル安を好む場面が多く、FRB等に何かしらの圧力がかかる可能性はあります。

ちなみに謎データがありまして、下1桁が5の年は日経平均過去が必ず上がっている歴史があります。日本株式市場の歴史100年超のなかでこのアノマリーを信じるなれば、2025年、日本株は上がるでしょう。

新NISAが始まり1年が経過、世間でも投資に関する話題が本当に増えてきたと思います。関心の高まりは新規エントリーの増加にもつながるため、この流れは資産運用にとってプラスとなり得ます。ただしお客様目線だと情報が錯綜し、取捨選択を強いられる場面も出てくるでしょう。わからないことがあるとき、相談したいことがあるとき、いつでもお気軽にご相談ください。お金に係ることの専属医として、私山田にご相談くださると幸いです。

改めて今年も一年大変お世話になりました。来年も良い年になるようお祈り申し上げます。

よいお年をお迎えください。

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