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3大格付会社の1社であるFitchが米国時間8月1日、米国国債の格付けを最上級のAAAからAA-へ格下げ。3大格付け会社による米国債格下げは、S&Pが2011年にAAAからAA-に格下げして以来12年ぶりとなります。なお、Moody’sは最上級のAaaを現在も維持。

格下げの理由としてFitchは、米国の財政悪化を理由としています。更なる格下げは検討されていない模様。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230802/k10014150121000.html

通常格下げが発表されると、信用力の低下から債券利回りは上昇します。今回も例に違わず米国金利は上昇。

(出典:Investing.comより筆者作成)

今回の件が与える投資環境への影響について、私の考察はこちらです。

  1. 格下げの影響
    米国債は格下げになったものの、これを理由に米国債を敬遠する動きは通常出ません。
    米国債もしくは米ドル建て債券が不人気になったり流動性が落ちることは想定されません。
    上述のように米国金利の上昇要因となります、実際に金利は上昇しています。
  2. 金利上昇の直接的な影響
    持っている債券or債券ファンドは単価下落を招きます。
    これから投資する側からすれば安く購入でき、利回りが上昇。有利です。
  3. 金利上昇の間接的な影響
    ドル金利が上昇することで、通貨としてのドルの魅力が増し、ドルが買われやすくなります。相対的にドル高円安を招きやすいといえます。
    一般的に金利上昇は株式投資にとってマイナスに働きやすいですが、尾を引く問題ではないと思うので、トレンドが変わるほどではないと思います。
    金利上昇だけ見れば金価格はネガティブになりやすい、が、反応は限定的。対して米国金利の推移と原油価格は相関関係にありますが、足元の原油価格は下落しています。
  4. 今回の格下げを受けた投資環境への影響
    今回の格下げは大きな出来事に見えますが、相場に重大な影響を及ぼすことにはならないと思います。
    あくまで外部評価が変わったということであり、格下げがFRBの政策等に影響を与えることはないでしょう。
    債券投資はより良い環境になったと思います。金融政策の方向性は利下げ方向に向いていますし、高い利回りが享受できるうちに投資をすることが重要になると考えます。

相場の転換点となるような出来事ではないと思いますが、短期的にいろいろな資産が値下がりして押し目を作ってくれたという印象です。

債券の購入に良いタイミングだと考えます。株にも短期的な調整が入りました。

ポートフォリオのリバランスやご相談、承ります。ご連絡ください。

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