今回は金関連資産のポートフォリオ組み入れ案内です。
2022年は米国の急激な利上げにより、株も債券も下落した、過去まれにみる悪い相場となりました。
今年に入り、ようやく米国物価上昇が落ち着きつつあり、利上げペースも鈍化。年末か翌年年初には利下げも検討されているところになっています。
前回の市況メモのメールにて、米国ナスダックやその関連資産への投資を推奨しましたが、それ以外にも今年の相場に対して見通しが良いと考えている資産があります。金です。
既に利上げの天井が見えつつある中、今後利下げに転じることが想定される現在の環境は、金価格の上昇要因となり得ます。
また、米中関係・ロシアウクライナ問題などの地政学的リスクが高まる場面においては、リスク回避資産として金が買われる傾向にあります。
このタイミングで金関連資産のポートフォリオの組み入れをご検討されてはいかがでしょうか。
【2023年2月16日、追記】
表題の件、お客様よりお問い合わせがありました。貴重なご意見ありがとうございます。どのようなお声かというと、
「金はもう高いのではないか」「上げしろがあるのか」
私は安いと思います。上げしろも十分あると思います。マネタリーベース比でみているからです。
まずは実際の金チャート、こちらです。
金価格チャート、2003-2022年
(出典:Macrotrends LLC)
過去20年でみると高値圏・過熱しているように見えますが、私はまだ割安だと思っています。理由はマネタリーベース比でみているからです。
マネタリーベースとは、世の中に流通している資金量といってよいと思います。これがリーマンショック移行で増えすぎているのです。チャートはこちら。
(出典:FRED HPより)
リーマンショック以降、日米欧の中央銀行中心に、大規模金融緩和を実施、ざっくりいえばお金を大量に刷りました。資金の流通量は5倍強となっており、理論上は資産価格は5倍になっていて等価といえます。
たとえばS&P 500指数は20年で約4倍になっています。そういう意味では株にもまだ伸びしろがあると思います。
ちなみに金の流通量は、1年に2%くらいは増えるようです。
マネタリーベース比の金チャートはこちらになります。
1950年を1としたときのマネタリーベース比金価格チャート、2003-2022年
(出典:Macrotrends LLC)
上がっている、過熱しているとは言えないと思います。そして上げしろも十分あると思います。
上記の理由から、今高いという理由は成り立たないと、私は考えています。むしろ割安かもしれません。
ただし、安いからいつ買ってもよいというものではないと思います。とくに昨年は利上げにより金相場は軟調な1年となりました。去年のような経済環境では提案できません。
今買って上昇期待が持てる理由は昨日のメールに記載した通りです。①割安で②上昇期待の持てる資産をポートフォリオに組み入れていくことが重要です。金はその要素が噛み合っていると思っています。
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