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足元の世界情勢と短期的(半年から1年)な見通しについて、いくつかのトピックスとそれに対する投資行動について検討してみます。

  1. ドイツの電力供給問題
    ロシアによるドイツへの天然ガス供給停止措置を受けて、原発停止延期を発表するなど深刻化。ドイツ含むヨーロッパの景況感悪化が懸念される状況。
    →欧州株・ユーロなどは少なくとも数か月ネガティブと思われる。損切やポジション減も検討すべき。
  2. 米国金融政策、インフレ
    原油価格や商品市況は比較的落ち着いてきており、遅行指数である米国消費者物価指数も落ち着いていくか。米国金利上昇ペースも鈍化想定、来年は利下げまで予想されている。
    →年末にかけてドル円は高値形成した後の円高方向へのシフトも考えられる。かなりの数のアナリストが年明け以降の円高を予想している。
    →金融政策がハト派方向へ向かっていくのであれば、株式市場にとってはプラス。ようやく。
  3. ロシアウクライナ情勢
    引き続き戦況は膠着状態が続く。市場からはあまり材料視されていない。
    →大きな状況転換がなければ、引き続き杞憂する必要ないものの、欧州電力問題には引き続き警戒要。
  4. コロナ関連
    こちらも感染者数は引き続き少なくないものの、市場にとっては材料視されていない。
    →資産運用においては無視してよいか。ここ数か月は材料視されていない。

これらを踏まえて、投資アイデアをご案内します。

Ø  米ドル建て債券投資
理由1,米国金利が高く、債券の最終利回りが高い。来年には利下げもあり得るとの声もあり、今年中の債券投資が推奨される。
理由2,日本居住者の税制申告に関しては、購入時の円評価が取得価格に計上できる。場合によっては償還・売却によりドルが増えて税制上のマイナスを計上して還付を受けることもできるか。

Ø  米国株投資
理由1,実は米国株のEPS(一株当たり利益)は今年に入ってからも継続的に上昇している。利上げにより上値を抑えられてきた反動で上昇期待が持てる。
理由2,上記と同じく、今後円高に転じた際の税制上の優位性を発揮できる。

Ø  日本株投資
理由1,欧米が利上げ(金融引き締め)をしているなか、逆行して金融緩和を継続しており、株式市場にとっては追い風。下がったところでは日銀の買い支えも控えている。
理由2,年初から比べ大幅に円安となっており、外国人投資家からは投資対象にされやすい。

今月のポイントは9月13日の米国CPIと9月21日のFOMCです。

おおむね上記の見通しと変わらないと思いますが、何か変わる点があれば別途ご報告させていただきます。

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