先週末8月26日のジャクソンホールにおけるパウエルFRB議長の講演以降、相場が軟調に推移、金利高からドル円は140円を突破しました。
現状の先行き不透明な状況から、今月の見通しは非常に立てづらいところです。ただし、注目スケジュールが多数あります。
まず本日9月2日に米国雇用統計の発表があります。失業率の予想は3.5%と低水準になる見込み。市場予想と大きく乖離するということは考えにくいので、そこまで相場に対する影響はないかと思います。
(出典:Investing.comより)
同日9月2日に米国非農業部門雇用者数の発表があります。今月の市場予想は30万人増ですが、前回は25万人増の予想に対し52.8万人増と大幅に増加。直後の相場に大きな影響は与えませんでしたが、ジャクソンホールの発言に影響を与えたのかもしれません。新規雇用者が増えれば経済にとってはプラスですが、FRBのタカ派を勢い付かせることにもなるでしょう。
(出典:Investing.comより)
9月13日には米国消費者物価指数の発表があります。今年に入って何度もこの指数の話をしていますが、物価上昇が今年の相場に一番の影響を与えています。何度も申し上げているようにこれは遅行指数であるため、すでに原油価格等はピークアウトしているものの、まだまだ高い数値が出てくる可能性があります。適切な物価上昇率は2%程度と言われているところに対し、今月の予想は8.7%と依然高水準となっています。
(出典:Investing.comより)
これらを含む経済情勢を加味し、FOMCが9月20-21日に開催されます。利上げについて議論されますが、今回は0.5-0.75%の利上げが実施されると予想されています。仮に0.5%で留まったり今後の利上げペースの鈍化などの示唆があれば株価にプラスとなりますが、今のところは考えにくいかと。
(出典:Investing.comより)
ジャクソンホールでパウエル議長が市場に対してけん制する発言をしたことにより、市場では楽観論から悲観論優勢になっています。押し目が来る可能性もあり、9月は買い場になるかもしれません。
ただし現状の結論としては、現時点で短期的な見通しを立てることは非常に難しいです。経済統計次第で大きく動く可能性があります。
ひとまずは今晩の雇用統計・非農業部門雇用者数を数値を確認し、来週以降の相場展開を考えていく必要があります。
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