参議院選挙を控え、一つの焦点となっているのが為替です。
アベノミクス以降、日銀の積極的な金融緩和もあり、株高に加えて円安基調となりました。
運用に関して円安は基本的にプラスに働くことが多く、恩恵を受けられた方も多いのかと思います。
ですが昨今の円安は、「悪い円安」と言われることもあります。日銀の黒田総裁も「急速な円安は好ましくない」と発言しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220620/k10013680151000.html
円安の悪い影響として、インフレ(物価高)が挙げられます。輸入に頼る日本としては、円安により輸入コストが上がり、物価高として家計を圧迫しています。
例えば、カントリーマアムは1984年に販売開始、当時は11グラムの30枚入り(330グラム)で販売されていました。
徐々に内容量は減少し、現在はお値段変わらず10グラムの20枚入り(200グラム)になっています。7月からは19枚入りに減らします。ステルス値上げです。
https://www.asahi.com/articles/ASQ4P5HWZQ4PULFA01Q.html
これは原材料の値上げや円安によるコスト高の影響によるものです。今後も様々なモノの値段が上昇する可能性があります。
日清製粉グループでは、小麦価格についてのレポートを出しています。
当時は為替を115円で算定しておりますが、現在はそれより2割程度円安が進んでおり、輸入価格はさらに上昇していると考えられます。原油価格も上昇が続けば尚更です。
金融資産についても同じように考えることができます。円安は銀行預金の価値を下げます。
銀行に預けておくと金額は減りませんが、買えるものは減ります。カントリーマアムのように。これはお金が減っているのと同じです。
円安の大きな原因と言われている日米金利差拡大は今後も続くことが想定され、さらなる円安を招く可能性もあります。
資産の価値を減らさないよう、外貨資産を総金融資産の30%以上持っておくことを推奨します。ドルをもっているだけでも資産防衛になり得ます。
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