いつもお世話になっております。
大統領選の話題でごった返しているところ、またお前は中国かいと言われそうですがご容赦ください。
中国に関する今後の見通しについて以前に送付致しましたメールに関連した件、いくつかの記事とともにご案内いたします。
中国、2035年「先進国並みに」 1人当たりGDP 中間層を拡大 5中全会、米覇権の揺らぎ示唆(日本経済新聞2020年10月30日)
中国GDP、2035年に倍 長期目標 成長率公表見送り(日本経済新聞2020年11月4日)
中国の5中全会で採択された5カ年計画と2035年までの長期目標によると、2035年にGDPと一人あたり収入を2倍にする計画を目論んでいるということです。
この計画には中国の企業業績の回復力と、対米戦略から来ているものと言えます。
前者については下記の記事においても西側諸国や日本とは対照的な状況になっていることがわかります。
中国・アジア企業、増益に転換 世界景気回復けん引 7~9月、日欧は3割減益
私の香港の友人には商社や物流企業に努めている者が多く、彼らに聞いてみても中国の立ち直りは他の国と比べても非常に早い印象を受けます。
記事にも出ていますが、日本企業にも中国関連企業(ファナック、村田製作所、コマツ等)においては、21年3月期の業績予想を上方修正しているとのこと。
現実にモノやカネが動いていると考えられます。
年初来の株価にも、国ごとに乖離が見られます。(赤:上海総合指数、緑:深セン総合指数、黄:ハンセン総合指数、白:日経平均225、青:NYダウ)
(Bloombergより山田作成)
IT関連・新興企業の指数で見ると各国年初の株価より上昇していますが、中国関連の指数は日米より高いパフォーマンスを上げています。
(緑:中国創業板指数(深セン)、黄:ハンセンテック指数、白:東証マザーズ、青:ナスダック)
(Bloombergより山田作成)
IMF発表の最新世界経済見通しについて2020年の中国は1.0%から1.9%成長と、上方修正となりました。(左:10月発表、右:6月発表)
その他の主要国はいずれも引き続きマイナス成長です。
(出典:国際通貨基金HPより)
今後の成長性等を鑑みると、中国・IT関連への投資には妙味があるとも考えられるのではないでしょうか。
延期になってしまいましたがこのキーワードにヒットする案件として、アリババグループの金融会社である「アント」が上海・香港の同時上場を予定していました。
このIPOには前例のない規模の申し込みがあり、その当選確率は0.1%とも言われています。
中国アントに投資家殺到 調達額4兆円規模 上海、申し込み300兆円分 香港、5人に1人が応募(日本経済新聞2020年10月31日)
現在米大統領選が大接戦を繰り広げていますが大統領選が与える中国への影響として、バイデン氏勝利の方が中国株にとってはプラスに働くと言われています。
バイデン氏の協調的な外交政策から、米中貿易摩擦等対立構造が軟化すると想定されるからです。
トランプ大統領勝利であれば、今と変わらずですね。引き続き中国に対する強硬的な対応が行われると考えられます。
いずれにしても、中国投資は直近の重要な投資テーマの一つと言えるのではないでしょうか。
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