2月28日のメールで、数か月にわたる相場下落トレンドへの転換の恐れについて言及しました。その後相場は大幅下落、下落トレンドとなっています。
今回は短期的な相場トレンド転換の可能性について考察したいと思います。なお、あくまで短期的なトレンド転換の話としてご確認ください。
S&P500の5,25,75,200日移動平均で見たとき、2月後半からデッドクロス(下記青丸)が頻発し、その後はゴールデンクロスなく今に至ります。まもなく75日と200日もデッドクロスする見込み。
しかし昨晩終値5,484が直近の25日移動平均5,441を久しぶりに上回りました(緑矢印)。この水準をあと数日保てば5日と25日がゴールデンクロスとなり、超短期での上昇トレンドの転換期待となります。
(出典:Yahoo! Finance)
2月後半以降(青四角)では高値切り下げ(青星)安値切り下げ(青三角)ときれいな下落トレンドを形成していますが、4月の安値以降(緑四角)の超短期間で見れば、安値切り上げ(緑三角)にも見えます。
(出典:Yahoo! Finance)
要するに来週以降の株価の値動きが非常に重要で、ここを耐えれば上昇転換に転じる可能性があります。まだ方向感は未確定で、来週以降が重要。
仮に週明け以降の相場が値を保てば上昇トレンド転換期待となり、4月前半が底値であったとなります。おおむねこの見方が市場のコンセンサスとなっているようです。次回の押し目が5月前半あたりに訪れるのでは、そこが株の買いどころになるのではと考えます。リスクヘッジ資産についてはそのあたりが売りどころになりえるか。
逆に週明け以降の相場が値を保てない場合は下落トレンド継続となり、もう少し様子を見る必要があります。4月前半の安値を試す展開となるため、下がったとて安易に買いを入れるのはギャンブルになりそう。
忘れてはいけないのは、まだ上昇転換のサインが出たわけではない、上昇転換の兆しが見える程度です。そして来週は日銀の金融政策決定会合や米国雇用統計があり、結果次第では相場に影響を与えます。一筋縄ではいかない可能性もあり、注意が必要です。
なお、ドル円は過去2回、140円のところで切り替えし、160円前後まで上昇しています(下記青矢印)。香港時間3時30分現在では143.7円くらいで推移しており、今回も140円で反発か。140円というのは一つの節目になりそう。
(出典:Yahoo! Finance)
2月以降、投機筋の円買いポジションが拡大しており、ポジションの巻き戻しが入る場合には円安が急加速する可能性があります。日米金利差から投機筋が円を持つことはヘッジコストがかかるため、基本的には円売りポジションを取ることが多く、足元の円高は投機筋の一時的な円買いと考えてもよいのではと思います。
(出典:Investing.com)
結論、米国株もドルも短期的に安くなっていて、来週以降の展開次第では買い場になり得るよ!ということです。上昇転換しシナリオ通りにいけば5月前半がねらい目になり得ます。ちなみに債券も金利が高いからお買い得。頼むからトランプさん余計な事せんといてくれ。
資産運用とギャンブルは別物です。トレンドをしっかり見極めて、リスクを抑えた確実性の高い資産運用ができるようにしていきましょう。
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